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どちらもミヤマオウム属ですが、なんとこのミヤマオウム属にはニュージーランドのkea(ケア、キア)とkaka(カカ)しかいません。
もちろんどちらもニュージーランド固有種で、絶滅危惧種となっています。
どちらも現在個体数は増えていて、keaもkakaも野生でも見ることができます。keaは特に人間に寄ってくるので見やすいです。
kea(ケア、キア)
現在は南島にしかいません。昔は北島にもいたけど絶滅してしまいました。
オリーブグリーン色の羽で内側がオレンジなのが特徴です。内側が特にきれいなのですが、なかなか飛んでくれなくてあんまり見られません。

海抜750mの高山地帯に生息しています。なので登山中に出会うことが多いです。山を歩いている時に「キアー!」って叫び声が聞こえたら、それがkeaの鳴き声です。
飼育下では最大80歳まで生きるけど、野生の平均寿命は20年くらい。野生って厳しいんですね。
雑食なので土の中の幼虫や芽、果実、蜜、種子、鹿や羊の死骸など、なんでも食べますが、味覚をあまり感じることができないため、味や匂いではなく形、大きさ、色で餌を選んでいます。
なので若いkeaはいろんな物を噛んでなにが美味しいのかを学びます。ほんとになんでも噛んでます。車のワイパーやサイドミラーなんかも噛まれます。

特に問題なのが鉛で、鉛はkeaを含む多くの鳥にとってすごく美味しいらしく、釘やゴミ箱、狩猟用の弾丸や釣りの重しなどなどいろんなところから鉛を摂取してしまうのですが、鉛には強い毒性があるため、摂取を続けていると鉛中毒になり死んでしまうことがあります。
知能テストで優秀な成績を取ることができ、問題解決能力に優れています。好奇心や遊び心が旺盛です。カラスみたいなイメージ。

山を登っているとkeaに出会うことがよくありますが、好奇心が旺盛すぎて、リュックを漁られて中身を取られたり、テントに穴を開けられたり、靴を取られたり…けっこう困ります。
1860年代、keaが羊の背中に乗り、羊の脂肪や腎臓を食べて殺していることが問題になりました。そのため国がkeaに懸賞金をかけ、約15万羽が殺されました。猟師や賞金稼ぎたちは自分が何羽のkeaを殺したのかを証明するために、keaの嘴だけ取って保存していました。
このような経緯もあり、現在のkea生息数は約5000羽ほどだと言われています。

keaの幼鳥。
目の周りと嘴の根元が黄色いのが幼鳥の特徴です。
よくいるところ
- ミルフォードサウンド
- アーサーズパス
kaka(カカ)
南島と北島どちらにも生息しています。
茶色っぽい羽ですが、内側の赤い羽が特徴です。

幼虫、果実、種子、蜜、樹液などをブラシのような舌を使って食べます。
マオリはkakaをランガティラ(全ての鳥の長)と呼び、kakaの羽を外套や戦闘用カヌー、武器など重要な道具の装飾品として使っていました。またペットとして飼われることもあり、言葉や芸を教えたり他の鳥を獲るための囮として訓練されたりもしていました。現代でもオウム飼ってたら言葉教えたりしますよね。多分そんな感じ。
1857年に食糧を求めて人間の納屋などを襲ったため何百羽も射殺されるという事件が起こりました。
またマオリとヨーロッパ人がkakaを時間内に何羽狩れるかというゲームをしたという記録も残っています。
生息数は現在1万頭未満といわれていて、特に生息数が増えているウェリントンの周辺ではkakaが木を傷つけてしまうので、kakaが嫌う種類の木を植えることで対応しています。
イタチとは共存できないが、ネズミやポッサムとは共存できる数少ない種の1つであるそうです。

よくいるところ
- ウェリントンの近くの森(北島)
- カフランギナショナルパーク(南島)
- アスパイアリングナショナルパーク(南島)
keaとkakaの違い
keaもkakaもオウムなのでよく似ています。keaが緑、kakaが赤です。
kakaはあまり人間に寄ってくる鳥じゃないので、遠くの木の上にいたり空を飛んでいるのを見つけるしかないと思います。しょうがないです。
keaに関しては前述したとおり、好奇心が旺盛なので人間によく寄ってきます。が、物を壊されたり、取られたりする可能性があるので気をつけましょう。そして絶対に餌をあげては行けません。
人間の食べ物は動物にとって毒になる可能性があるし、野生動物にエサを与えることは、人間のエゴであり、虐待です。
特にニュージーランドの鳥たちは国から守られ大切にされています。エサはたくさんあってお腹も空いてないので大丈夫です。
人間からエサをもらうことを覚え自分でエサを取る力がなくなってしまったら、それこそ絶滅してしまいます。